日本が誇る秘境中の秘境「寸又峡」の夢を叶えてくれる吊り橋
日本で人気の高い田舎吊り橋 | |
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奈良十津川 | 谷瀬の吊り橋 |
長野南木曽 | 桃介橋 |
徳島祖谷 | 祖谷のかずら橋 |
静岡川千頭 | 夢の吊橋 |
静岡伊東 | 門脇吊橋 |
静岡久野脇 | 久野脇橋 |
南アルプスの麓に位置するひっそりとした温泉街。訪れたものにもれなく怒涛の癒しを与えてくれる静岡県榛原郡川根本町千頭の寸又峡。 ここを秘境とよばずしてどこを秘境とよぶ!?ザ・キングオブ秘境!それが寸又峡である。
そしてそんな秘境には魅力的な吊り橋があるものである。しかもそこは吊り橋のメッカ静岡の中でも魅力的な吊り橋が集まる大井川水系。 吊り橋は当然のようにいくつも存在する。 今回はその中で最も有名でゆるぎない人気を誇る吊り橋を紹介しよう。 超有名吊り橋その名も「夢の吊橋」である。
大井川の支流である寸又川にある小さなダム「大間ダム」に架けられた吊り橋なのだが、大間ダムのダム湖は水深が深く、その水はとても綺麗で透明度が高い。 そのため、湖面はエメラルドグリーンに見え、そこに架けられた夢の吊り橋は独特の景観を演出しているのだ。

全長90メートル高さ8メートル。 長さはそこそこだが高さはそれほどでもなく、水面からはだいぶ近い。 しかしこの吊り橋、踏み板はこの地域特有の細さで、幅は約40cm程しかない。 しかもわりと揺れるし水深があるので、吊り橋に慣れていない人には恐く感じるかも知れない。 渡るのは恐いかもしれないが、観光客に大人気のこの吊り橋、時期によっては橋を案内する係の人もいるので安心できる。これだけ整った橋なのだから、行楽シーズン(特に夏場や紅葉シーズン)には結構な人で賑わう。 人数制限(一度に10名まで)による順番待ちなど、少し周りを気にしながら渡らなければならなくなるので、できればそういう時期には寸又峡温泉に泊まりで行くのがおすすめだ。 前日はゆっくり温泉につかっておき、充分睡眠をとって、早朝から出発する。日の出前にわざわざ吊り橋を訪れる人などそうそう居ないので、吊り橋は貸し切り状態である。 しかも、山間部は日の出が遅く、朝もやとうす暗さゆえのスリルもあって、日中よりも「夢の吊橋」独特の雰囲気を堪能できるのだ!
そして実はこの「夢の吊橋」には面白い言い伝えがある。なんと橋の中心でカップルが恋の成就を祈ると、どういうわけかそれが叶うという話があるのだ!「夢の吊橋」と言う程だから、願い事が何でも叶うのかと思いきや、恋の願い限定らしい。 何故そんな話になったのかはよく解らないが、この吊り橋はデートスポットなのであろう。
帰路の覚悟
さて、吊り橋を存分に堪能した後は、その先の遊歩道を歩いてみよう。というか、本当に人がいない早朝以外は、大体一方通行になっているので、この遊歩道は強制的に通行せざるをえない。 ただこの遊歩道、距離はそれほどでもないのだが高低差が半端なく、普段運動不足の人にとってはとんでもない心臓破りの上り坂なのだ。 この「夢の吊橋」をわたる際は『橋を渡る覚悟』以上に、その先の『遊歩道を歩く覚悟』をしておいたほうがいいのかもしれない。

この日は水が濁っていたので残念。
Vol.14 静岡松ヶ瀬「松ヶ瀬橋」 高くて恐くて味わい深い。田舎吊り橋
Vol.16 静岡千頭「猿並橋」