静岡伊東「橋立吊橋」 高くて、恐くて、味わい深い。田舎吊り橋 田舎吊り橋13本目。静岡伊東「橋立吊橋」

田舎吊り橋13本目。静岡伊東「橋立吊橋」城ヶ崎の吊り橋第二弾!

大人気の門脇吊橋の陰で・・・もう1つの断崖絶壁の吊り橋。

前回紹介した「門脇吊橋」と同じく、伊豆半島伊東市の城ヶ崎海岸にあるもう1つの吊り橋「橋立吊橋」を紹介しよう。 大人気の門脇吊橋とは違って、こちらは観光客もまばらで混雑も少ない。 近くにある門脇吊橋が脚光を浴びすぎているので、どうしても日陰のような存在になってしまっているようだ。 しかし、同じく海岸沿いの断崖絶壁に架けられた橋立吊橋も伊豆半島ならではの迫力のある海岸の風景を十分に楽しめる、とてもレベルの高い吊り橋なのだ。

駐車場あり

橋立吊橋は、門脇吊橋から5km程南下したところに架けられている。 そのまま門脇吊橋から海岸沿いの遊歩道を歩いても行けるのだが、それなりに距離があるので伊豆高原駅から程近い専用の駐車場から歩いて行くほうが行き易い。 駐車場の横に流れる小川沿いの遊歩道を海まで歩き、松林の中を通る遊歩道を暫く歩くと唐突に橋立吊橋に到着した。 駐車場からの距離が門脇吊橋よりは遠いので、多少アクセスが面倒・・・ということが、比較的人気が低い原因の1つなのかもしれない。

定員は20人

やはりどうしても門脇吊橋と比較してしまうが、門脇吊橋が長さ48m、高さ23m、定員100人だったのに対して、橋立吊橋は長さ60m、高さ18m、定員20人となっている。 長さは橋立吊橋のほうが勝っているのだが、吊り橋の人気のポイントは高さに比例する恐さにもあるので、その点では門脇吊橋に負けている。 定員は20人ということで、門脇吊橋に比べれば貧弱だが、それでもこれ迄紹介してきた定員5人や1人の吊橋と比べれば、全くもって安心感がある。 子供連れでも十分楽しめる吊り橋である。

吊り橋の真下は石。そして立ちはだかる壁

門脇吊橋の下は海水だったが、橋立吊橋の下までは海水が来ておらず、長年海水に洗われて角が取れて丸くなったゴロタ石が敷き詰められた状態になっている。 そしてそこには、側面の壁を利用してロッククライミングを楽しんでいる人が居た。 吊り橋の両脇の崖は、かなり切り立った岩の壁になっていて、なるほどロッククライミングには適しているのかも知れない。 しかし、18mと言えばビル6階分の高さに相当するので、上級者でないと難しそうだ。 それなりの高さではあるのだが、橋自体はとてもしっかりしているのでそれ程恐くはない。

海のほうを見れば、左側には複雑な形の岩場が形成した天然のプール「大淀、小淀」が見える。 もちろん大淀、小淀からも橋立吊橋の全貌を見る事ができる。 向かって右側には、小さな磯が海面から頭を出していて、よく見ると鳥が羽を休めていた。

城ヶ崎海岸の美しい景色を楽しめるという点では、門脇吊橋に決して負けていない。 人ごみを避けたいのなら、むしろこちらの吊り橋のほうがゆっくりと楽しめる。 もちろん、ゆっくりと楽しむ時間があるなら、是非門脇吊橋と一緒に訪れてみて欲しい。 美しい海岸を楽しめる吊り橋自体、全国的にも数が少ないのだから。

記事:松端秀明

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駐車場のところにある看板。

 
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尻無し川の脇の遊歩道。

 
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遊歩道の案内マップ。門脇吊橋から橋立吊橋までは結構距離がある。「城ヶ崎ピクニカルコース」という名前と「いがいがね」がなんだか可笑しくて気になる。

 
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突然現れる橋立吊橋。

 
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注意書きの看板。ふざけてはいけない。

 
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観光客はまばら。

 
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ロッククライミングを楽しんでいる。

 
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ゴロタ石の浜。水はとても奇麗。

 
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山側は狭くなり、その先は行き止まり。門脇吊橋と同じような状況だ。

 
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水平線が美しい。

 
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踏み板はかなり頑丈。

 
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しっかりとした造りのコンクリートの主塔。

 
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しっかりと固定されたワイヤー。

 
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子供連れの観光客も来ている。

 
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渡った先からの全景。入り口は木が生い茂っている。

 
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吊り橋から見える大淀、小淀。

 
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近くに見える磯。よく見ると鳥(海鵜)が居る。

 
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大淀、小淀から見上げた橋立吊橋。

 
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大淀、小淀。

 
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亀甲模様の岩。

 
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