都会で採れる湧き水
みなさん、湧水(ゆうすい)と言うものをご存知だろうか? 地下水が自然と地表に出てきたものであって、いわゆる「湧き水(わきみず)」のことである。 私は湧き水でそれなりのクオリティがあるものといえば「山」と言われるところでのみ、 しかも相当奥地のほうで採水するものだと思っていた。
しかしそんなハイクオリティ湧き水が、東京の都心からほど近い国分寺市で採れるというのだ。その名も「真姿の池湧水群」。 国分寺市と言えば東京23区内ではないにしろ、四国のド田舎出身の私からしてみれば、普通に都会の部類に入る。 そしてなんとそこから採れる水が環境省選定の名水百選に選ばれているのである。
果たしてどれほどのものなのか・・・? 私はその国分寺の湧き水の実力を知りたくなった。
飲用としては・・・
さて、無事採水に成功した私は家に帰りさっそく実行に移そうと思った。 しかし、臆病な私はいざとなって「本当に飲んでも大丈夫なのか?」と少し不安になって調べてみた。 そこで思わぬものが目に飛び込んできた。
それは「飲用としては不適」の文字。 どうやら、名水百選とは飲用として適することを保証するものではないらしい。 ただ、こんなことでは引き下がれないので「煮沸消毒」で乗り切ることにした。 なんか「名水」を煮沸することに少しの憤りを感じたりするが、ちくしょう!それでイケるはずだ!
そして、今回はただ普通に湧き水を飲むだけでは面白くないと思い、水道水(練馬)と比べてみることにした。 それもただ水を飲み比べるのもアレかなと思い、焼酎で割って飲んでみることにした。(私には自然な流れでした)
いざ飲んでみる。まずは水道水(練馬)。
・・・いつもの味だ。臭みも多少感じる。
次は湧き水(国分寺)。・・・あ、と一瞬声がでる。
なんか少し「まろやか」だ。違うぞこれは!角がとれたようなそんな感触。
と感想はここまで。
なんか、すごく短いようで申し訳ないのだが、本当に思ったことを書いてみた。 どちらかがおいしいとかは個人の好みなのだが、まろやかで飲みやすいのは国分寺の湧き水だと私は思った。 そして、今回は芋焼酎で割って飲み比べてみたのだが、実際に水だけ飲んでも印象は変わってたかもしれない。
国分寺市「真姿の池湧水群」の湧き水。わざわざおとなり埼玉県や神奈川県などの遠方から汲みに来る人もいるくらいなので、 東京近郊の方は是非とも試してみてはどうだろうか。あ、その際は煮沸の有無なども含めて自己責任で。
文/写真:飯田澄人