#1 帯刀の陣に魚を売る媼平安時代の食品偽造!?

帯刀の陣に魚を売る媼

ご存知、“今は昔”で始まる日本の古典『今昔物語』。この話はそこからとったいわゆる、食品偽装のお話。魚を蛇にという発想は少し常軌を逸脱しているが、昨今騒がれている食品偽装は目に余るものがある。しかし、そういった偽装はこの頃からおこなわれていたのだ。
とくにこういった食べ物に関する偽装は直接体の中に入るものとして非常に不安なものだが、変な言い方「偽装の可能性はいろいろなものにありうる」ことなので、我々も見た目や固定観念だけで判断せず、多少なりとも気をつけたいものである。

イラスト・文:飯田澄人